生まれて初めてタトゥーを入れてみた。
タトゥーっと言っても温泉に入れなくなる様なものじゃなくて、
ホクロのタトゥーだ。
この間は除去してもらったばっかりなのにね笑
詳しくは→ホクロを除去した話
ほんと取ったり付けたり忙しい奴だなぁ。
今回は、
…….と言うか、ホクロ入れるのは今回だけなんだけど、
目の下と口の下に一個ずつ入れてもらった。
なんでそんな事するかって?
だってホクロってオリジナル感があって、すごくセクシーじゃない?
きっかけは、マスク生活の中で目元に何かアクセントが欲しくなり
最初はメイクで偽ボクロを書いたりしてたのだが、
それがめちゃくちゃ気に入り、
おしっ!!タトゥーを入れようと思ったのだ。
すごくドキドキした。
だって一生体に残る物だから。
本当に後悔しない?って100回は自分に聞いてみた。
インターネットでホクロを入れてくれるサロンを探すと、意外と近くにあったので早速予約を入れた。
人気なところなのか、なかなか予約が出来なかったのだが、
たまたまキャンセルが出て、後日予約を入れてもらう事ができた。
その日になると、ドキドキと胸が高鳴った。
夜もよく寝れなかった気がする。
小学生の遠足の前夜みたいな気持ちだ。
サイトには地図や住所が書いてなかったが、
その代わり最寄り駅に着いたら、詳しい場所を伝えるので電話をする様に言われていた。
予定より30分も前に駅に着いてしまったので少し、ぶらぶらお店を見たりしていた。
時間になったので、電話をかけると、
女性の声が聞こえた。
「良かった。感じの良さそうな人だ…」
っそう思ったのも束の間、
その人は、物凄い早口で道順を言い始めた。
「かいだんが2つあるのでひだりのかいだんをしたにおりてぐるっとまわって吉野家がみえるのでそこのみちから3本目のかどをまがってバンビという焼肉屋さんの隣の建物の101号室です」
初めはその声のガイドに合わせて走ろうとしたが、とてもじゃないが間に合わない。
生まれて初めて降り立った駅なのに、そんな早口で言われて分かる訳もない。
その人は、言い終えると早く電話を切りたそうに、「それではお持ちしています」と言ってガチャっと電話を切った。
マンションの名前すら聞き取れず、勇逸聞き取れた「バンビという焼き肉屋の隣のアパートの101です」という言葉だけを頼りに歩き始めた。
直ぐにでもかけ直したかったが、
快く対応してくれる感じでは無かったので辞めた。
一瞬もう諦めようかとも思ったが、キャンセル料10000円かかります。というメールが来ていたのを思い出して、サロンを探す事にした。
この人は本当に私に来て欲しいと思っているのだろうか。
何故そもそもで住所がサイトに書いてないの?
怪しい…。
施術に集中できるようにという理由らしいが、「1人で来てください」って書いてあったことすら怪しく思えてきた。
不信感と心配な気持ちで歩いていると、
「万里」という焼き肉屋さんの看板を見つけ、
あ、きっとこれだ!と思った。
「万里」だ。「バンビ」ではなかった。鹿の肉でも売っているのかな~と想像していたが、普通の焼肉屋さんみたいだ。
確かに「バンビ」と名して、鹿肉を出していたらディズニーファンから責め立てられそうだ。
そんな焼肉屋の隣にはどこにでもありそうな、ちょっと古めのアパートが立っていた。
オートロックの玄関だったので、部屋の番号を押すと、
「はい、開けます」
という女の人の声が聞こえた。
「良かった!!ビンゴだ!!!!」
これからのタトゥーを入れる楽しみより、
無事に着いた喜びの方が大きかった。
一見普通のアパートだが、玄関入るとサロン仕様になっていた。
生活感はまったく無かったので、多分ここには誰も住んでいないのだろう。
奥からマスクをつけた40代後半に差し掛かっているであろうおばさんが出てきた。
おばさんおばさん書くと失礼なので、これからはYさんと言おう。
ソファーに案内され、同意書などを書いた後、すぐにカウンセリングが始まった。
Yさん「ブラウン、ダークブラウン、ブラックがございますが、どれがいいですか?お勧めはブラウンです。」
私「ダークブラウンだと結構濃いですか?」
Yさん「人によりますね」
私「ブラックだと結構黒っぽくなっちゃいますよね?」
Yさん「それも人によりますね」
私「大体でいいのでどんな感じになるか、教えてもらってもいいですか?」
Yさん「まー。人によるのでね」
この人は、「人による」という単語しか知らないのだろうか。。
私「ブラウンがお勧めなんですよね?」
Yさん「そうですね。私から言えることはブラウンは自然に見えると言うことだけです。」
私「分かりました。お勧めのでお願いします」
Yさん「お勧めってなんですか?」
私「…ブラウンでお願いします」
Yさん「分かりました。ブラウンだと薄くなってシミみたいになってしまうことがありますが大丈夫ですか?」
私「…すいません、やっぱりダークブラウンでお願いします」
Yさん「緑っぽく見えてしまう事もあるかもしれないですがいいですか?」
私「…はい」
Yさん「他に希望はありますか?」
写真見せながら
私「形は、こんな風にしてください」
Yさん「こんな風ってどう言う事ですか?縦長って事ですか?」
私「自然な感じで」
Yさん「自然な感じってどう言う事ですか?」
私「こんな感じで」
また同じ写真を見せる
Yさん「縦長って事で宜しいですか?」
私「まん丸でなくて、自然な感じであれば何でもいいです。」
Yさん「縦長って事ですね?」
私「…はい。」
何でだろう。この人と生まれた星が違うのかなってくらい話が通じない。
まー、やっぱり出る色は人それぞれだろうし、曖昧な言葉を避けているのは分かるが、
正直もう少し寄り添ってカウンセリングして欲しかったなぁ。
「お客様との信頼関係を大切に、いろいろなアドバイスやご提案をさせて頂ければと思います(^^)/」
と顔文字まで付けてサイトでは書いてあるのだからさー。
カウンセリングが終わって先に会計を済まし、
パーテーションの奥にあるベットに寝かされた。
さっきチラッと見えた
「ホクロタトゥー今年いっぱいで終わりです」
という文字が気になったが、何故か気が引けてしまって聞けなかった。
いよいよ、施術が始まった。
怖いので、ベットの端を握りしめた。
まずは口下のホクロからだ。
チクッとした痛みが来た。
思わずちょっと動いてしまった。
すると今までにない優しい声で
「はい。頑張ってねー」とYさん
ビックリした。
頑張ってね。なんて言ってくれる人だと思ってなかったから。
凄く嬉しかった。
「え。もしかしてこの人は本当は凄く優しい人なのかもしれない。ただ表に表現するのが凄く苦手なだけなのかも」
っと思い始めてしまった。
一言でこんなに、心が揺り動かされるなんて….。
改めて、ギャップってスゲーって思った。
そんな事を考えながら目をキョロキョロさせてると、
「目、閉じてねー」と言われた。
そりゃそうだ。きっとやり難くくて仕方なかったのだろう。
これは美容師になって分かった事だが、
時々シャンプーの時にフェイスガーゼを要らない言いう方、特に子供がいるが、
頭を洗っている時に目を開かれていると、気になって仕方がない。
痛みは最初のチクッとしたのがピークだった。
想像していたより全然痛くない、注射なんかよりずっと楽だ。
注射を一本打つか、ホクロタトゥーを3つ入れるか選べるんだとしたら、断然後者を選ぶ。
ほんと、それぐらいの痛み。
施術が終わると、
小さな容器に入ったワセリンを渡され、簡単に今後のケアについて教えてくれた。
そして最後の最後にやっとYさんと、心が通じた気がした事があった。
なんと部屋を出る時、
笑顔で「ありがとうございましたぁ!!」
とすごく明るく送り出してくれたのだ。
マスクの上からでも分かるくらいの笑顔で。
そんなの本当は当たり前の事なんだけどさ、凄く嬉しかった。
言葉が上手く伝わらなくても、笑顔は世界共通語って本当だな。
同じ日本人なんだけどさ笑
もう入れてからしばらく経つけど、全く後悔はしていない。
それどころか凄く気に入っているし、今後嫌いになる事も無いと思う。
最初の事があったので、「心の底からお勧め出来る!!!」というスタジオではなかったけど、
調べた限りかなり低コストで入れられるので、出費を抑えたい人には、お勧めだ。
1つ3000円で、2つ目以降1000円で入れれる。
他だと1つ5000円とかなので、破格の値段だ。
ホクロタトゥーは今年以内らしいけど、
もし場所が知りたければ、聞いてくださいな☺︎