《手術後》
簡単!日帰り手術!翌日から仕事可能!
とかいう文字をよく目にしていたので
次の日には仕事に行く気でいた。
でも麻酔が切れてくると、
それはなんとまー無茶苦茶な無謀なことである事を知った。
ロキソニンという一般的な痛み止めにアレルギー反応が出てしまうので私にはそれが使えなかった。
少し弱めにはなってしまうみたいだが他の薬で対処することになった。
先生から処方された薬は、
・痛み止め
・うんぴを柔らかくする薬
・お尻に直接塗る軟膏
あと、1日に10回でも20回でも
とにかくよくお風呂に入る様にと、
トイレではウォシュレットとを使うこと
を言われた。
またこれからは、体が消化出来る量を食べることと、辛い物を控えるように言われた。
私は今まで、体が小さいけど、沢山食べれることに誇りをもっていたし、
辛い物が大好きで、どれだけ辛い物が食べれるか自分をチャレンジすることも好きだったので悲しかった。
麻酔が切れてからのトイレは最悪だった。
腕とかなら動かさなければ良いが、
オケツは手術したその日から使わないといけないらしい。
でも手術したばかりの傷口のことを考えると恐怖でしかなかった。
こんなにもトイレをするのが恐い思ったのは生まれて初めてだ。
また穴が違うのでまさかオシッコまで影響を受けるとは思ってもみなかったが、
オシッコをするとオケツの穴が反射的に
キュッとしまるようになっているらしい。
なのでオシッコをするたびに
電気が走ったような痛みが一瞬体を駆け抜けた。
どんなに閉まらないように努力しても出来なかった。
そのうちビビりすぎてオシッコすら出来なくなってしまった。
《翌日》
夜、麻酔が切れたあと、薬を飲んだがあまりの痛さに眠れず、お風呂に浸かりに行った。
母が寒くならない様にたっぷりお湯を沸かしてくれていた。
疲労と眠気とに襲われ時々沈みかける私を見た母が心配して、脱衣所に倒れ込む様にして寝ていたので我が家のお風呂場は殺人現場の様な状態だった。
《2日目》
病院に手術後の経過を見せに行った。
順調らしい。消毒をして診察はすぐに終わった。
病院を出ると目の前にを自転車がビュッと通った。
普通だったらビックリもしない様な速さだが、
いま避けることも素早くも動けない私には、時速100Kmの様に感じた。お尻の穴がビックリしてキュッと締まり激痛が走った。
おばあちゃんたちが自転車にビックリするっという気持ちが少し分かった気がした。
痛みがまだまだある。
いつまで続くのだろうか。
体を1mmでも動かすだけでも物凄い激動が体に走る。
ベット生活が長引きそうだったので、ネットフリックスやフルに入会し、色々な映画を観ることにした。
体は起こせないので、ご飯は母に食べさせてもらった。
ブログやYouTubeで痔の手術をした方々の体験を調べまくった。
色んな人たちの経験を読んで、聞いて、どれだけ励まされた事だろう。
勇敢に戦ってきた人たちが、いっぱいいるんだって思えた。
恥を忍んで勇気をもって経験を伝えてくれた人達に本当に感謝。
《3日目》
まだまだ痛い。
歩くのもやっとで亀より遅いのではないかと言う早さで歩きながらトイレとお風呂に通う日々。
姉にティッシュを取って!っとお願いすると、ティッシュ箱をこっちに投げてきた。
あっちからしたら軽くパスする気持ちで投げて来たのだが、
今の私からしたら、超高速球で投げられたのと同じくらいの衝撃だ。
またもやビックリした尻の穴がキュッとしまり、激痛が体を走った。
半分泣きそうになりながら、めちゃくちゃ姉にキレた。
《4日目》
先生曰く、若い人の方が手術後の痛みが強いらしい。
若いと「うりゃぁ、治すぞー!」っと細胞が働いて余計痛く感じるみたいだ。
初めて自分が80歳だったらよかったのにっと心から願った。
まだまだ痛い。
《5日目》
病院帰りいつもの薬局に行くと、超イケメンの薬剤師のお兄さんがいた。
彼には絶対当たらないように願ったが、
そんな思いも虚しく
イケメン薬剤師さんに名前を呼ばれてしまった。
一歩一歩ゆっくり歩きながらカウンターのところに行くと
心配と笑顔の混じった顔で見られた。
「大丈夫ですか〜?」っと心配そうに聴いてくれたが、もう1秒でも早く説明を終わらせてここから逃して欲しかった。
肛門科の病院の近くにある薬局では、ぜひイケメンを採用するのは辞めて頂きたい。
《6日目》
まだ歩くのはゆっくりだが、1人でお風呂に入ったりご飯を食べたり、自分の身の回りの世話が出来る様になってきた。
《7日目》
痛さのせいか食欲が全然湧かず、薬も飲んでいたのでお陰で5kg痩せた。素直に嬉しい。
いよいよ、明日出勤だがまだちゃんと動けるか心配だ。
《約1ヶ月後…》
あまりちゃんと覚えてはいないが、
治った!!と言えるまで、多分1ヶ月くらいかかった。
今では手術を受けて本当に良かったと思っている。
でも、もう2度と受けたくない。
でも……そう、まだ将来大きくなるぞ!!っという野心を秘めた坊や達が私にお尻に付いている。
油断はできない。
辛い物はほどほどにしよ。。
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最後に…..。
①は当時書いていたもので、
② ③は当時のことを思い出しながら、今になって書いたものです。
この体験を公開するか、もの凄〜〜く迷いました。
もちろん、これを乗り越えた自分を誇りには思っていましたが、まだ完全に完治した訳ではないので、
顔を見られるたびに、こいつのお尻にイボ付いてんだな〜って思われるのが嫌だったからです。
でも日本で3人に1人は持っているっていうほど、本当は誰にでも身近な存在。
きっと悩んでいる人が沢山居ると思う。
私もそんな人たちの勇気ある体験談を読んで凄く励まされた人の一人であるから、
今度は私が誰かの励ましになれたらと思い、
思いきって投稿する事にしました。
悩んでいる人には、少しでも励ましになれば嬉しいし、
そうでない人には、お尻を大切にしよ!って思ってもらえれば
大本望!!!
また同じような経験をしたあなたとは
本当勇者だよ!よく頑張ったね!!
っとお互いに背中を叩きながら、言い合いたいです。
皆んな、お尻は大切にねー!!
完結….だと願う。